日記本『ころがるいきもの』
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『ころがるいきもの』
著者:きら
発行:13番館
✴︎B6判 150ページ
✴︎2023年11月11日刊行
✴︎表紙:カラー
✴︎本文:モノクロ、写真あり
日記屋月日のワークショップに参加して書いた2023年2月〜4月の日記と、数日間の記録です。
友達のほにと二人暮らしをしています。お互いにさまざまな不調を抱え、生活が上手くなく、それでも床に転がりながら生き延びていた頃の日々を綴っています。
公園で人間や生き物の観察をしたり、薬に翻弄されたり、マッチングアプリを通じて人に会ったり、デモやマーチ、選挙に行ったりしています。
※『ころがるいきもの』と、ほにの日記本『このゆるい歯茎は私のせいじゃない』との2冊セットの販売ページもあります。
2冊お求めの方は単品で購入するより送料分お安くなりますので2冊セットページからご購入ください◎
以下、日記より抜粋文です
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2月11日(土)
珍しく友達が先に起き上がる朝。お腹が空きすぎてとっくに目は覚めていたけれど、3時間くらいそのまま布団の上にいたらしい。二人ともチョコ系のパンを食べて、足りなくて追加でスープを飲んで、日暮里へ。わたしはブラウスに合わせるつけ襟を作りたくてレースを、友達は還暦を迎えたお母さんに贈るぬいぐるみ用の布を繊維街で買う。他にも直感的に良いなと思えたものや、なんとなく役立つだろうと思ったものも買った。夢中になって店を回ってたらいい時間になり、展示へ向かう。『クィアな地平線』というタイトルのグループ展。キュンチョメの映像作品『声枯れるまで』は、トランスジェンダーやクィア当事者へ名前を変えた経緯を聞き、自分で新しくつけた名前を一緒に声枯れるまで叫ぶというものだった。私は下の名前に〝 子 〟が付くのがなんだか少し古臭く、女の子に付ける名前という感じがしてあまり気に入っていない。中学の時、クラスの女の子が「名前に〝 子 〟が入るのダサくない?」とこちらに聞こえる声量で言っていた記憶が蘇る。その子に最近子供が産まれた。名前に〝 子〟は入ってなかった。
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